2011/12/12

靴職人になる旅

先日「靴職人になる旅」をプロデュースすべく
靴職人の一日を体験してきました。

訪問先は代官山にある「Bottega TraModa」
靴職人の長田さんと岡安さんが二人で開いた
注文靴と靴作り教室のお店です。
今日は見習い靴職人として頑張ります!















代官山駅から歩いて5分
大通りから一本入った静かな通り沿いに
「Bottega TraModa」はあります。

ちなみにお店の名前である
Bottega TraModa(ボッテガトラモーダ)とは、
伝統と最新を兼ね備えた工房という意味なんですって!















靴職人の長田さん
靴を作り初めて8年。
語学学校から紹介された、イタリアの靴工房で
働いたことをきっかけに、靴の世界にのめり込み
靴作りの学校を経て、2010年に独立し、靴作りを行っています。















見習いの仕事は
「靴のホコリ取り」からスタート!
店の前に飾られている、靴を丁寧に拭きながら
長田さんと岡安さんが作られた靴のレクチャーを受けます。
















外羽根式と内羽根式の違いや用途
ストレートチップやウイングチップの違いや用途。
知っているようで知らない知識の目白押し!勉強になります!

そして、何より長田さんと岡安さんの作る
靴のデザインのバリエーションに圧倒されます。
なんでも作れちゃうんですね!!
















続いて、長田さんの作業を見ながら
オーダーメイドの靴作りの流れを見て行きます。

まずは木型。
靴の作りの基本となるもので
百種類近くの木型がお店に保管されています。
















こちらは木型の上にシートをかぶせ
シートの上から鉛筆でデザインをしている様子。
















デザイン画の書かれたシートをはがし、型紙を作った上で
革を加工し、靴の材料を揃えて行きます。
こうやって自分のデザインを革に落とし込んでいくんですね!

また、足の採寸も大切な仕事。
足の形は一人一人、そして片足ずつ違うため
クライアントの足を1ミリ単位で採寸して行き、その寸法に基づいて
木型にチップ(整形用の皮革)を張り重ねては微調整を加え
オリジナルの木型を作って行きます!















調整を加えられた木型はこんな感じ。
クライアントの形に合わせて革が貼り付けられてます。
木型をそのまま使うんじゃないんですね・・・すごい!















その次は仮靴と呼ばれる試し履き用の靴を制作。
クライアントに履いてもらい、感想を聞きながら
これまた微調整を加えて本番の靴作りに臨みます。

仮靴と言っても、本番と遜色ないほどに作りこまれています。
しかし、時間を掛けて制作した仮靴ですが、
試着が終わったら捨てられる運命なのだとか。
せつないですね・・・















一連の作業を見た後は
いよいよ見習い職人の端くれとして
ベビーシューズ作りに挑戦し
職人の仕事を体感して行きます!















まずは出来上がりを想像しながら
外側・内側・留め具の革を選んだ後
型紙に合わせて革を切って行きます。















切った革は穴あけ加工を施して















丁寧に縫製していきます。















なんとなく形になってきた!?















縫製した革を木型に被せ
いよいよつり込みという作業に入っていきます。















革を引張っては釘を打ち
引張っては釘を打ちのくり返し
全体が歪んでしまったら釘を抜いてやり直しです。















修正を繰り返しながら3時間かけて
打ちも打ったり八十本(片方だけで。。。)

長田さんのチェックを受け
ボンドを塗りこみ、革を接着すると
何事も無かったように、釘を全て取って行きます。
苦労して打ったのに。。。

試し履きの為にある仮靴や、革を固定する為のつり込み
一つの靴が出来上がるまでに表に出ない作業の数々

大人の靴であれば、この倍以上の労力がかかる事を想像すると
靴作りという仕事が気の遠くなる程の作業を経て
出来上がっている事を実感しました。















ボンドが乾くのを待って、ソールの接着作業に入ります。
出来上がりが近づいて参りました!















ソールを調整して完成~!!!
細部までこだわりの詰まった
ベビーシューズが出来上がりました!

長田さん曰く、手は汚くなるし
手間と比べたら、あまり儲からない靴の仕事。

それでも、クライアントに自分の靴を履いて貰い
笑顔で喜んでいる姿を見ると
何事にも代えがたい喜びを感じるんだとか。

この旅で作ったベビーシューズ。
ぜひ実際のお子さんにプレゼントして見てください。
自分の作った、靴が履かれた瞬間
靴職人の面白みが少し垣間見れるかも知れません。

長田さん本当にありがとうございました。
「靴職人になる旅」は今冬に商品化予定です。
お楽しみにー!

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